【相続だよりVol.10】相続基礎知識を学ぼう(相続時精算課税制度の改正点と活用のポイント)|わーくる

仕事を受けたい企業と仕事を依頼したい企業を繋ぐ

【相続だよりVol.10】相続基礎知識を学ぼう(相続時精算課税制度の改正点と活用のポイント)

  • 税理士法人リライト

    塩田 拓

2023-11-28

相続時精算課税制度の改正点と活用のポイント

 

令和 5 年度税制改正大綱にて、相続時精算課税制度に大幅な改正が行われました。これにより、相続税対策効果が向上するため、従来よりも相続時精算課税制度を適用した贈与が多くなることが推測されます。(令和元年 暦年贈与・約36万件、相続時精算課税・約4万件)

 

 


 

【改正のポイント】

 

1:相続時精算課税適用後にも年 110 万円の基礎控除が使用可能に

 

従来では、相続時精算課税を適用すると、以降は年 110 万円の基礎控除が使用できなくなっていたため、贈与を用いた相続税対策が難しくなっていました。しかし、今回の改正で新たに、相続時精算課税適用後にも 110 万円の基礎控除が新設されたため、相続時精算課税を適用させた後にも、暦年贈与と同じように基礎控除 110 万円を活用した相続税対策が可能となります。

 

2:相続財産に加算する際に基礎控除分は加算しなくてよい

 

暦年贈与では、相続開始前 3 年以内(令和 6 年以降は 7 年以内)の贈与財産も相続財産に加算することになりますが、相続時精算課税を適用した後の贈与については、特別控除(2,500 万円)適用部分は全て相続財産に加算しますが、基礎控除(110 万円)適用部分については、基礎控除を超えない分は相続財産に加算しなくてよいこととなります。これにより、暦年贈与時よりも効果的に相続財産の切り離しを行うことが可能となります。

 

【例】

不動産 2,500 万円(5 年後評価額 2,800 万円)、預金 2,000 万円

毎年110万円ずつ贈与 5年後相続発生

 

[暦年贈与の場合]

相続財産

・不動産 2,800 万円 ・預金 1,450 万円 ・贈与持ち戻し分550 万円

合計・・・4,800 万円

 

[相続時精算課税適用の場合]

相続財産

・不動産 2,500 万円(贈与時の評価額) ・預金 1,450 万円 ・贈与持ち戻し分 0 円

合計・・・3,950 万円

 

→相続時精算課税を適用することで、相続財産を 850 万円減らすことに成功!

 


 

 

まとめ

 

今回の改正により、相続時精算課税を適用することで今まで以上に確実に相続財産からの切り離し=相続税対策が行えるようになりました。生前贈与加算の期間が延長されたこともあり、今までよりも比較的若い世代のお客様の相続に対する関心も高まってくると思われますので、しっかりと抑えておきましょう!

この記事の関連記事