【相続だより】相続コラム(贈与税の改正について)
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税理士法人リライト
塩田 拓
2024-05-16
贈与税の改正について
贈与税の税制改正が来年行われます。
相続精算課税制度の利用が拡充され、逆に暦年贈与(毎年 110 万円)の制度の見直し色が強い改正ですね。
要は、2,500 万円まで一旦無税で渡せるのだから早く渡してね、その代わり、その後の毎年 110 万円までは無税にするから、ということです。
ただ、そもそも贈与を節税対策として利用することを提案することは、なかなかなリスクもあります。
贈与を対策として利用するのは、
①相続税率も累進課税であるため、相続で財産を渡すと税率が高いから(概算で計算した結果)、それを下回った税率で贈与した方が得だから生前に贈与した方がいいケース
②対象者(被相続人)の土地の上に自分(相続人)の自宅があるなどの事情から、相続ではなく贈与で早いうちに財産をもらいたいケース
③後継者が決まっているので、法人の株式を先に承継者に渡しておきたいケース
④親の認知症が想定されて、ゆくゆくは後見人を立てないといけない可能性があるため、先に管理すべき財産をもらっておきたいケース
の4つのどれかじゃないでしょうか。
今回の税制改正で、将来の相続税の申告をしたくないので、贈与を先にして節税もしたい、という要望に応えるのは、結構なリスクがあります。相続対策は概算(推定)計算ですので、厳密ではありません。従って、対策をして相続税申告の回避を依頼したのに、実際に財産評価をすると納税がありそうだということになる可能性もあり、現にその問い合わせが少しずつあります。
税制は変わっても、生前贈与の目的はあくまで上記の4つの意向があって、相談に応じることができるので、その点は注意が必要です。
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