【相続だよりVol.06】相続基礎知識を学ぼう(遺産分割協議や共有相続って何?)
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税理士法人リライト
塩田 拓
2023-06-21
遺産分割協議って何?
遺言書が無い場合は、相続する財産・債務をどのように分けるかを相続人同士で話し合い、書類を作成し押印する必要があります。これを遺産分割協議といいます。相続人全員が話し合って納得したうえで押印をすることになるので、生前にあまり話し合いをしていなかったりすると、協議が長引くこともあるので、注意が必要です。
共有相続って何?
土地や建物を複数の相続人が共同で相続することもできます。これを共有相続といいます。
【メリット】
・各相続人が権利分の財産を相続しやすい。→分割案がまとまりやすい。
【デメリット】
・売却するのに、所有者全員の同意が必要 → トラブルにつながりやすい。
・後の相続で、親族以外に財産が渡ってしまう可能性がある。
相続コラム〜実務体験談〜
以下では弊社で実際に対応した実務体験をご紹介します。
遺産分割で揉める、遺言書の作成で揉める

相続の案件(若しくは相続対策)を受託すると、すんなりと遺産分割がまとまる方もいれば、遺産分割協議が整わずに、時間がかかってしまう方もいます。
遺産分割協議自体、遺言書があれば行わなくてよいのですが、自分(被相続人)が生きているうちは、あまり誰に何をあげる等とは書きたくない方も多いのでしょう。
実際、今受託している相続対策案件(6 件)中、なかなか分割案が決まらないのが3件、遺産分割協議書の作成依頼のある2件中、1件は相当な時間がかかりました。
ここで、何が問題なのかというと、
1 離婚した配偶者との間に子供がいる...2 件
2 遺言書の作成段階で相続人に相談したがために揉めている...2 件
ということです。
まず、遺言は本人の意思表示なので、法定相続より優先します。よって、分割にアンバランスが生じていても、原則はその遺言が優先になります。
従って、本来は、遺言書にどのように遺産を分割するのかを書いておくことは、親(被相続人たる人)にとって当然の義務なのではないかと個人的には思っています。
法定相続按分は、民法が作った勝手な按分案ですから、特に離婚した配偶者との間に子供がいる時はなおさらですね。
また、相続は単純に言ってしまうと棚ぼたです。貰えるものは欲しいと思うのが人なので、遺言書を書く際に、事前に相続人に相談しすぎるのもどうなのか、と思います。
みんなとは言い切れませんが、兄弟それぞれの家庭事情が影響しますので、外野(相続人の配偶者)含めて、なんとか自分の持分を増やしたいと思う方は一定数いると思います。
ですが我々は、遺産分割について私見は述べません。誰か寄り(見方)と思われると、トラブルに巻き込まれる恐れがあるからです。
しかし、一般的なことは事例としてお話はできます。
例えば、中小企業の性質上、安定的な経営は、株主と経営者が一致していることなので、それが会社を自由にコントロールできるとマイナスに捉えるのか、安定的とプラスに捉えるのかは状況によりますが、一般には別々はどうでしょうか、といったアドバイスや、不動産は民法でも共有は推奨していません。将来、修繕や売却などのイベントを決断しないといけなくなる時に、所有者全員の同意を得なければ売れないとか、相続が順次発生して所有者が多くなっていくのは、どうなのでしょうか、といったアドバイスであればできます。
遺産分割や遺言に対するアドバイスは経験値です。
曖昧も良くないですが、私見に寄るアドバイスや誰かの味方になるのは、さらに揉め事を大きくする可能性があるので、注意が必要です。
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