【リライトtips】税務調査で重点的に調べられるポイント
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税理士法人リライト
塩田 拓
2024-08-30
こんにちは!
リライトの塩田です。
今回も引き続き税務調査のtipsです。
今回は表題の通り、税務調査において重点的に調べられるポイントのお話です。
前回のお話の通り、税務調査では実地調査、質問調査、反面調査などを経て、調査の結果が決まってきます。
その調査の過程では税務署が特に重点的に調べたい主要な項目がいくつかあり、まずその筆頭に挙げられるのが売上高です。
売上高は事業にとって何より大切な根幹となる部分であり、利益を構成する大本の項目です。
法人税や所得税は課税所得に対して課される税金であり、この課税所得を計算する根本が利益であるため、法人税や所得税は利益が大きくなれば納税額も増えることになります(消費税の納税額の計算においても売上高(消費税が課される売上高)の金額が根本となっています)。
そのため売上高の計上額において、誤りや不正があると、納税額に大きく影響してくるため、税務署としても重点的にチェックをしたい項目となります。
売上高を除外したり、意図的な集計誤りなどによる不正に対しては税務署の処分は重く、ほぼ確実に重加算税というペナルティが課されたり、不正所得が多額であったり悪質性が高いと判断されると脱税として告発される可能性もあるため、売上高の除外は絶対に避けなくてはなりません。
次の重点的に調べられやすい項目としては、売上原価です。
売上原価は仕入や製造費などの売り物やサービスに直接必要な経費となります。
こちらも利益を構成するうえで重要な項目であり、事業でかかる経費としては金額が大きくなりやすく、また在庫や仕掛品の過少計上により比較的調整が容易であるため特に注意深くチェックされます。
また利益調整がしやすいという意味で人件費も要注意の項目です。
例えば従業員やアルバイトに現金手渡しで支給をしている場合は、実際には支給していない架空人件費である可能性や、代表者の親族に支払っている給与がその親族の業務内容に照らし合わせて妥当かなど難しい論点ではありますが税務署が気にしているポイントです。
その他の重点的に調べられやすい項目は特別損益です。
特別損益とは、毎期毎年計上される収益や費用ではなく、その年度に臨時で計上された損益のことを指します。
例でいうと資産の売却や除却による損益、債権が回収できないことにより生じる貸倒損失などが挙げられます。
特別損益は経常的に発生するものではないため、特殊事情による項目が多く、その内容が事業の損益として妥当な計上であるか計上時期が正しいかなどを税務署としては調べる必要があります。
以上の4項目が税務署として重点的なチェック項目ですが、当然その他の交際費や交通費などの販売管理費も税務調査では中身を精査していきます。
売上高や売上原価は他の項目より比較的計上金額が大きくなりやすいため、誤りや不正があった場合納税額が大きく動く可能性が高いため、注意深く見ているようです。
金額の大きい項目に修正が入り追徴課税されてしまうと納税者としても手痛い出費になりますので、普段からきちんと管理をしておくことが大切かと思います!
参考文献:松嶋洋(2016)、『〈押せば意外に〉税務署なんて怖くない』、株式会社かんき出版
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